今月始め、高速料金が特別料金を設定した際のテレビニュースについて書いた。 その後テレビをしっかり見る時間がなく、ニュースさえも見る機会がなかった。 先日、SMAPの草彅剛が公然わいせつ罪で逮捕が各局で取り上げられた。 NHKをはじめ民放各局がトップニュースとして取り上げていたが、その内容がどうにも気に入らない。 草彅君の酒癖の悪さは聞いていた。 だから、とうとうやっちゃったか、というのが率直な感想だった。 これが彼でなかったらこれほどの騒ぎにはならなかったろうにとさえ思った。 ただ、草彅君の謝罪会見が事実上の幕引きで、その先の報道は一切ない。 SMAPではこれで2度目の不祥事だというのに、事務所からの釈明は、あのジャニーズ事務所には不釣合いな総務部長のコメントだけ。 前回も今回も犯罪というには確かに軽い部類に入るものだ。 ただ、大相撲ではマリファナを吸引していた形跡だけで解雇だった。 それに対して、活動自粛というのは重いのだろうか、軽いのだろうか。 ジャニーさんの管理責任など言及したのが微塵もなかったのも疑問が残る。 同じ事務所の、同じグループのメンバーが犯罪を犯したことを、個人の問題と無視してよいことなのだろうか。 そこをこそ、報道はつくべきなのではないか。 もし、ジャニーズ事務所の影響力を意識して追及の矛先が鈍ったのだとしたら大きな問題だ。 そんな不満が募っている中で今度は豚インフルエンザの問題だ。 最初、テレビのニュースでは「熱して食べれば安心」と国民の不安を解消するためのコメントが目立った。 次いで、各国の患者発生数に集中して、今はWHOの警戒レベルが「フェーズ4」から「フェーズ5」に上がるかどうかに集中している。 羽田空港の検疫体制が杜撰だったというのをすっぱ抜いたのが唯一の『でかした報道』だった。 だが、今回の豚インフルエンザの巻き起こす問題点の本質をしっかりと捉えた報道はまだ目にしていない。 メキシコの養豚業に従事する人達の切実な現実もまだ私達の目に届いていない。 日本とメキシコはFTA(自由貿易協定)を締結していて豚肉はその中でも重要な品目の一つだ。 メキシコで発生したこの病気は瞬く間に世界、なかでも先進国といわれる国々に飛び火している。 各国は、当然ウィルスの侵入を防ぐことに必死になるはずで、現に日本でも海外からの物流を4空港と3港に限定する策まで...
私にとってテレビとは――
遠くにある「今」を伝えるもの
それは空間的な距離だけではなく、イマジネーションの遠く…
30年以上に亘って生きてきたテレビの世界。
今その世界に別れを告げ、客観的に視ることができるようになった。
これから先、テレビはどこに行くのだろう。どうなってゆくのだろう。
そんな意識を持ちながら、テレビの今を見つめます。
ちょうど親たちの老後を心配していた時のように。