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4月, 2009の投稿を表示しています

ニュースに不満と不信が増幅中!

今月始め、高速料金が特別料金を設定した際のテレビニュースについて書いた。 その後テレビをしっかり見る時間がなく、ニュースさえも見る機会がなかった。 先日、SMAPの草彅剛が公然わいせつ罪で逮捕が各局で取り上げられた。 NHKをはじめ民放各局がトップニュースとして取り上げていたが、その内容がどうにも気に入らない。 草彅君の酒癖の悪さは聞いていた。 だから、とうとうやっちゃったか、というのが率直な感想だった。 これが彼でなかったらこれほどの騒ぎにはならなかったろうにとさえ思った。 ただ、草彅君の謝罪会見が事実上の幕引きで、その先の報道は一切ない。 SMAPではこれで2度目の不祥事だというのに、事務所からの釈明は、あのジャニーズ事務所には不釣合いな総務部長のコメントだけ。 前回も今回も犯罪というには確かに軽い部類に入るものだ。 ただ、大相撲ではマリファナを吸引していた形跡だけで解雇だった。 それに対して、活動自粛というのは重いのだろうか、軽いのだろうか。 ジャニーさんの管理責任など言及したのが微塵もなかったのも疑問が残る。 同じ事務所の、同じグループのメンバーが犯罪を犯したことを、個人の問題と無視してよいことなのだろうか。 そこをこそ、報道はつくべきなのではないか。 もし、ジャニーズ事務所の影響力を意識して追及の矛先が鈍ったのだとしたら大きな問題だ。 そんな不満が募っている中で今度は豚インフルエンザの問題だ。 最初、テレビのニュースでは「熱して食べれば安心」と国民の不安を解消するためのコメントが目立った。 次いで、各国の患者発生数に集中して、今はWHOの警戒レベルが「フェーズ4」から「フェーズ5」に上がるかどうかに集中している。 羽田空港の検疫体制が杜撰だったというのをすっぱ抜いたのが唯一の『でかした報道』だった。 だが、今回の豚インフルエンザの巻き起こす問題点の本質をしっかりと捉えた報道はまだ目にしていない。 メキシコの養豚業に従事する人達の切実な現実もまだ私達の目に届いていない。 日本とメキシコはFTA(自由貿易協定)を締結していて豚肉はその中でも重要な品目の一つだ。 メキシコで発生したこの病気は瞬く間に世界、なかでも先進国といわれる国々に飛び火している。 各国は、当然ウィルスの侵入を防ぐことに必死になるはずで、現に日本でも海外からの物流を4空港と3港に限定する策まで

低調の度を増す新ドラマ

このところ仕事の関係からテレビを見る機会が極端に減っている。 とはいうものの、テレビが点いている時間は他の人より長いに違いない。 そんな中、今日22日の夜は久々にテレビドラマを視た。 そして、残念ながらガッカリした。 夜9時からはテレビ朝日の「 臨場 」。 主演は内野聖陽さんで、倉石義男という鑑識課の検視官を演じている。 他人の見立てに対して「俺のとは違うな」が口癖で、上司にも平気で盾を突く。 その設定にまずガッカリ。 役作りに厳しいといわれる内野さんに主演してもらうためとはいえ、設定自体に首をかしげるようではドラマの世界に入り込むこともできない。 大体、上司や捜査一課の刑事達にも楯を突くというのはどうなんだろう。 せめて、沢口靖子さんの「科捜研の女」のような独自のこだわりを持った検視官という設定でドラマにできなかっただろうか。 それに、検視官とか鑑識課という設定にももう飽きてきた。 検死については以前高く評価したCXの「VOICE」があっただけに、もうできったという感は否めない。 また、内野聖陽さんの演技も前作の「 ゴンゾウ~伝説の刑事~ 」の黒木とあまり変化がない。 彼ほどの役者であれば、もっとオリジナリティーのある役柄を要求しても不思議ではないと思うし、その分新たな役作りにもチャレンジして欲しいと思う。 続いて、日本テレビの「 アイシテル 」を視た。 今注目している稲森いづみさん主演のドラマだ。 5年生の少年が子供を殺害したというショッキングな事件を通して、加害者と被害者の家族を描いてゆくという。 番組サイトによると、ヒューマンドラマで、家族の愛の物語だそうだ。 そして見た人に家族のあり方や子供との向き合い方を考えてほしいという。 ところが、ショッキングなテーマと設定を捉えたにもかかわらず、描き方は平板。 ストーリー展開にしても、予想を裏切ることなく進む。 そして、それぞれの出演者の演技も単調で“いかにも”というありきたりなものだった。 第2話までのところでは、君塚良一監督作品の映画「 誰も守ってくれない 」が描いてみせたほどの緊迫感もなく、リアリティーもない。 社会の矛盾という面にも切り込めていない。 二番煎じといわれても、「誰も守ってくれない」が見せてくれたドキュメンタリータッチの映像化という手法をとっても良かったのではないか。 その中でテレビ的な表現を見

ユーミンの優しさに震えた

「 SONGSスペシャル「松任谷由実 part1」 」がNHKで放送された。 2週連続の1回目だ。 今回は、ヒット曲や代表曲を網羅したというより、一般の若者からの要望に応えたドキュメントが中心となって構成されていた。 ユーミンは偶然にも私と同い年で、同じ八王子出身。 母は、彼女の実家の呉服店とも付き合いがあった。 そんなせいだろうか、彼女が鮮烈にデビューした時、妙にライバルのような意識でそのヒットを見つめていた。 その後、彼女はそのもてる才能を発揮して音楽界の新たなページを創りだし、不動の地位を築き上げた。 私の見る目はライバル視からジェラシーへと変わっていった。 だから、彼女の活躍をあえて見ないようにしていたところもあった。 テレビ番組に出演しないというのも好都合とさえ思っていた。 まったく、私の一方的な思いからだ。 今回の「SONGS」で見せてくれたユーミンの素顔は、それまでの私の松任谷由実感を一変させた。 長崎の高校生から寄せられた投書に応えて作った愛唱歌が石碑になって、その除幕式で垣間見せた涙。 蓼科の中学生の卒業式に来賓として招かれ、母親のような優しい眼差しで見つめていたその表情。 そしてそれぞれの場で述べた祝辞の飾らない、そして「人を想う」心をこめた言葉は、これまでの私の勝手な誤解を瓦解させた。 ふとした出会いから始まった蓼科の中学生達と『卒業写真』を合唱したときの彼女の真剣さは心を打つものだった。 全員でユーミンの弾くピアノにあわせて合唱したのだが、そのとき彼女はとても暖かく、そして真剣に中学生の指揮者を見つめながら演奏した。 その目は単に番組が仕組んだ演出ではありえない、ぬくもりがあふれていた。 一つの時代を築き、もはや揺らぐことのない地位にあるユーミンの心の平安がそこに感じられた。 そのとき、音楽番組である「SONGS」はドキュメンタリーとしての存在感を持って私達に迫ってきた。 そんなユーミンが、深夜、フジテレビの音楽プロモーションの番組に出演していた。 その中で、最近発表した楽曲のダウンロード数がすごいけれど、CDは一向に売れないと嘆いていた。 あー、あのユーミンでさえプロモーション番組にでて、PRに努めなければならない時代かと、ちょっと寂しさを感じてしまった。 ただ、売れないという事実を平然と語る彼女に、若かりし頃のパイオニア的なギラギラした

期待倒れの歴史秘話

姉からNHKの「 NHK歴史秘話ヒストリア 」が見やすくて面白かったといわれた。 「その時歴史が動いた」の後継番組で、歴史の裏にあるエピソードを取り上げる番組だそうだ。 ナビゲーターは渡邊あゆみアナウンサーが務める。 姉の意見を尊重したわけではないが、今真に歴史ブーム。 「その時…」からどのように模様替えしたのか、楽しみにしながら視ることにした。 結論からいうと、取り上げている題材や着目点は確かに面白い。 歴史マニアにも十分納得できる内容だと思う。 ただ、今回の改編の主眼点は、今の歴史ブームにのるところにあったのではないか。 というのも、このブームは女性が牽引している。 だからこその渡邊アナの起用だったはず。 「その時…」の松平定知キャスターと比べれば比較にならないほど柔らかい印象はついている。 だが、やっぱりNHKの女子アナウンサーの顔は拭いえていない。 渡邊アナの素顔は“天然”の部分もあり、とても楽しい人だと聞いたことがある。 以前は、失言スレスレの発言もあったらしい。 だけれど、この番組においてはそうした彼女の持つ素の面は影を潜め、やっぱりNHKのアナウンサーか…、という域で止まってしまっている。 番組では随所に美人アナウンサーとしてならした渡邊アナに衣装や動きに演出を加えている。 だが、そうした制作サイドの狙いが生きるほどまでに渡邊アナが消化しきれていないのは残念だ。 同じ、隠されたエピソードを解き明かす番組なら、「 クラシックミステリー名曲探偵アマデウス 」が面白い。 筧利夫が探偵・天出臼夫として番組をナビゲーションしている。 クラシックの名曲の真髄を見つめながら、その曲が生まれるまでの隠されたエピソードを解き明かしてゆく。 毎回探偵事務所に調査依頼に来るという設定には評価が分かれるかもしれない。 しかし、名曲誕生の裏にある秘められたストーリーと、それを踏まえての演奏はクラシックファンならずとも楽しめる。 なにより筧の演技が制作サイドが狙っている探偵というスタンスを演じきっているところにこの番組のオリジナリティーを感じる。 その点が、渡邊アナとの明確な違いだ。 どちらの番組も膨大な資料と、綿密な調査と取材をベースに成立している、ある意味レベルの高い番組だ。 それだけに、しぐさやコメントの細かい表現についても、重箱の隅をつつくように修正をはかってもらいたいと

疑わしい「ケータイ大喜利」

NHKの「 ケータイ大喜利 」という番組がどうしても気に入らない。 毎月第一と第三土曜日の深夜に放送されている。 内容は、生放送中に出題される大喜利のお題に、視聴者が思いついた「答え」を携帯電話からメールで投稿するというもの。 実は私もテレビ屋時代に「うるとら7:00」という投稿で成り立つ番組を演出していた。 そうした経験からいわゆる投稿番組というのは嫌いではない。 一般の視聴者から寄せられるアイデアというのは、プロの作家が作るネタにはない笑いを提供してくれる。 実際、「ケータイ大喜利」にも数多くの笑いの種が集まって来る。 ではどこが気に入らないのか。 それは番組の最期に発表される応募数だ。 この数字がどうにも胡散臭い。 4月4日の応募総数は420,712本だったという。 これはたいへんな数字だ。 大体、視聴率1%は約60万人の人が見ていることになるといわれている。 ということは、この応募数は視聴率では0.7%に匹敵する。 この番組を見ている人全員が投稿するとは思えない。 その逆に1人で何回も投稿する人はいるかもしれない。 そうしたことを相殺して、どんなに多く見積もっても見ている人の約2~3%程度が投稿していると考えるのが一般的だろう。 ということは42万人の50倍近い人が見ているということになるわけで、それはなんと視聴率35%ということになる。 土曜日の深夜に視聴率35%というのはありえない数字だ。 仮に見ている人の10人に一人が投稿したとしても、視聴率7%ということになる。 何より信じられないのは、この応募総数が、放送時間が短かった時を除いて一度も(少なくとも私が視たとき)数が減らないのだ。 真にうなぎのぼり。 現実に、そんなことってあるのだろうか。 違う視点から見てみよう。 これは45分番組で、投稿可能な時間は40分を切るだろう。 ということは、1分間に1万件以上の投稿があるわけだ。 これをどうやって種別、選考しているのか想像すらできない。 作家を何人集めているというのだろうか。 送られてくる内容の99%は駄作だろうが、その中から秀作を探し出すというのは人間技ではない。 結局、この数字はウソだとしか思えない。 現実的には、40分間でに500本の投稿でさえ処理しきれないと思う。 そんなウソをベースに成り立っている番組を許すわけにはいかない。 特にこの応募数はNH

ニュースの浅薄さを晒した高速代値下げ

3月28日から期間限定で高速料金が値下げされたという。 ETCでの支払いに限定されているというが、どこまで走っても1,000円。 都心部など一部の路線は対象外だというが、ずいぶん思い切った政策だ。 テレビのニュースでは値下げスタート以前から、ETCを購入者が増え、品薄状態になっていること。 渋滞が頻発する路線や、サービスエリアの駐車場などの対策が急がれていること。 利用者減が予想されるフェリーを運航している会社の不満の声。 また、マイカー利用者達の旅行の予定のインタビューなどによって期待感を募らせていた。 値下げ当日は、ヘリまで飛ばして東名高速の混雑状態をレポートし、アクアラインを使ってドライブして「本当に1,000円だった!」と大きな声を張り上げていた。 海ホタルでは利用者の声。 「行動半径が広がって、これからもマイカーを利用することが多くなりそう」。 黒磯・板室ICオープンに観光客が増えると喜ぶ黒磯市長の談話。 真に値下げ万歳!ナイスな経済効果政策!の空気に満ちていた。 私は元は大の車マニアだったのだが、今は売ってしまったのでこの恩恵を受けることはできない。 だから、というわけでもないのだが、この値下げについては冷静に見つめている。 そうすると、いろいろなことが「それでいいのだろうか?」と思えてくる。 第一に、ETC装着車が伸び悩んでいたことの打開策ではないかという疑念。 国土交通省がETC導入後ずいぶん長い間利用率が上がらなかった。 いまはようやく75%くらいまでになっているというが、それもいろいろな割引制度を乱発したことの所産だ。 ETCは単に料金支払い時の渋滞緩和が目的とされているが、それだけで国土交通省が普及に躍起になるはずはない。 その先の狙いは、物流システムの再構築と効率化の推進だ。 そのためにはどうしても利用率を上げなければならないわけだ。 今回の値下げがその最終手段なのではないか。 それから、気になるのはテレビや新聞の取り上げ方だ。 いずれも観光や行楽という視点からばかり取り上げていた。 だが、そもそも道路、なかでも高速道路というのは狭義の物流をベースに考えるべきではないのか。 だから、今回の値下げもそうしたところから見つめてゆく必要があったはずだ。 それでこその経済効果策なのではないか。 単に行楽のメリットというだけではそれ程の経済効果があると