姉からNHKの「NHK歴史秘話ヒストリア」が見やすくて面白かったといわれた。
「その時歴史が動いた」の後継番組で、歴史の裏にあるエピソードを取り上げる番組だそうだ。
ナビゲーターは渡邊あゆみアナウンサーが務める。
姉の意見を尊重したわけではないが、今真に歴史ブーム。
「その時…」からどのように模様替えしたのか、楽しみにしながら視ることにした。
結論からいうと、取り上げている題材や着目点は確かに面白い。
歴史マニアにも十分納得できる内容だと思う。
ただ、今回の改編の主眼点は、今の歴史ブームにのるところにあったのではないか。
というのも、このブームは女性が牽引している。
だからこその渡邊アナの起用だったはず。
「その時…」の松平定知キャスターと比べれば比較にならないほど柔らかい印象はついている。
だが、やっぱりNHKの女子アナウンサーの顔は拭いえていない。
渡邊アナの素顔は“天然”の部分もあり、とても楽しい人だと聞いたことがある。
以前は、失言スレスレの発言もあったらしい。
だけれど、この番組においてはそうした彼女の持つ素の面は影を潜め、やっぱりNHKのアナウンサーか…、という域で止まってしまっている。
番組では随所に美人アナウンサーとしてならした渡邊アナに衣装や動きに演出を加えている。
だが、そうした制作サイドの狙いが生きるほどまでに渡邊アナが消化しきれていないのは残念だ。
同じ、隠されたエピソードを解き明かす番組なら、「クラシックミステリー名曲探偵アマデウス」が面白い。
筧利夫が探偵・天出臼夫として番組をナビゲーションしている。
クラシックの名曲の真髄を見つめながら、その曲が生まれるまでの隠されたエピソードを解き明かしてゆく。
毎回探偵事務所に調査依頼に来るという設定には評価が分かれるかもしれない。
しかし、名曲誕生の裏にある秘められたストーリーと、それを踏まえての演奏はクラシックファンならずとも楽しめる。
なにより筧の演技が制作サイドが狙っている探偵というスタンスを演じきっているところにこの番組のオリジナリティーを感じる。
その点が、渡邊アナとの明確な違いだ。
どちらの番組も膨大な資料と、綿密な調査と取材をベースに成立している、ある意味レベルの高い番組だ。
それだけに、しぐさやコメントの細かい表現についても、重箱の隅をつつくように修正をはかってもらいたいと思う。
これからの「歴史秘話…」の充実に期待したい。
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