NHKの大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」が順調なスタートを切ったようだ。
あの「篤姫」を作った田渕久美子の脚本、音楽は吉俣良、チーフプロデューサーに屋敷陽太郎という布陣だからNHKの目論見どおりということなのだろう。
それにつけてもこれほどまで「篤姫」と同じというのもどうなのだろう???
主人公は宮﨑あおいと上野樹里という若い将来性豊かな女優。
オープニング・テーマ曲もそっくり。
今聞いたらどちらのテーマ曲か分からないのは私だけではないだろう。
タイトルの映像も似たようなコンセプトに感じられる。
本来なら物心ついたかどうかの少女が天下国家に疑問を持つというストーリーも同じ。
それを主演女優がもう演じているというのも同じだ。
これから展開するであろう流れもなんとなく推察される。
演出面で気になって仕方がないことがある。
第3回で江は築山殿事件で信長と直接対峙する。
でも、歴史に則ればこのとき江はまだ6歳。
茶々、初の姉達も10歳と9歳だ。
江が信長に手紙を出す件では、その文字のきれいだったこと!
とても6歳の子供が書く文字ではなかった!!
それ以上に大人が幼少の子供を演じるということは、本来あるべき意味を曲げる。
作り手は本当にそれでよいと判断したのだろうか。
早く上野樹里をはじめとした三姉妹(宮沢りえ、水川あさみ)の顔をそろえたいという思惑は理解できる。
でも、いくらなんでも無茶ではないか。
それが田渕流というもので、それに則った演出だとすればちょっとガッカリだ。
せっかく芦田愛菜ちゃんだって出演していたのだ。
茶々の幼少の頃の役だったけど…。
「天地人」では加藤清史郎くんを大スターにした実績もあるではないか。
愛菜ちゃんに江の幼い頃を演じて欲しかったと思う人も少なくはないと思う。
とはいえ、出演陣には大いに期待したいメンバーが揃っている。
豊川悦司の信長はその奇才ぶりと孤独感を見事に浮き彫にして、新しい信長像を作り上げている。
北大路欣也の家康、岸谷五朗の秀吉、大竹しのぶの北政所など、今後実年齢に近くなってきた時を考えると期待が膨らむ。
この先、二匹目の泥鰌ではなく、二番出汁のような味わいを出してくれることを祈りつつ、もう少し付き合って視てみようと思う。
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