1月11日CXの月9で「コードブルー Season2」がスタートした。
2008年夏に放送された、救命救急センターを舞台にした若きフライトドクター候補生たちの成長と葛藤を描いた青春ドラマ。
その続編がなんとあの月9での放送だ。
今回のシリーズも、研修終了を目前に控えた医師としての将来性と、秒単位の緊迫した現場の狭間で葛藤する若者たちの姿がストレートに描き出されている。
以前にも取り上げたことがあったが、私はこのドラマを高く評価している。
フジテレビには「救命病棟24時」というドラマがある。
江口洋介、松嶋菜々子主演で高い視聴率を記録した作品だ。
CXはこれらの救急医療ものの作りが本当にうまいと思う。
いずれも、救命救急センターの緊迫感をテンポのよい台詞とカット割りで見せてくれる。
登場人物のキャラクター付けも明確だ。
担ぎこまれる患者や家族の設定がまたよい。
そして、林宏司脚本は巧妙に、周到に視聴者の琴線をくすぐる言葉を用意している。
笑いと涙と緊迫感のバランスが気持ちよく、そこから生み出される感動が我々をひきつける。
もちろん、全てに完璧なドラマというわけではない。
例えば主役となっている5人の出演者。
はっきりいって演技はお世辞にもうまいとはいえない。
もっとうまい若手の俳優たちはいることだろう。
ただ、私は違う視点からこれを見ている。
出演者たちの年齢は配役のそれより多分若い。
フェロードクターというポジションは、きっとインターンを経ているのだろうから、若くても25~6歳という設定と考えるのが妥当だろう。
今回のシリーズではフェロー3年目という設定だから本当ならば30歳近いはずだ。
それが、新垣結衣や戸田恵梨香は現在21歳。
Season1のときは19歳だ。
山下智久にしても現在24歳。
こうした点から見て、彼らの演技的未熟さは、研修医という立場の登場人物の投影だ。
そこには成長してゆく一人ひとりの人間のドキュメンタリーがある。
厳しい現場で研鑽を積み成長してゆく過程を俳優自身が体現しているのだという見方もできる。
それだから視聴者は演技を超えたところで彼らに共感するできる。
大の大人が爽やかな感動の涙を流せる秀作となっているのだ。
新しいスタイルの青春ドラマとして多いに期待しながら、彼らの成長を気持ちよい涙と共に見守ってゆきたい。
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