火曜日の夜9時からフジテレビで放送されている「セレブと貧乏太郎」というドラマがある。
7兆円の資産を持つ大富豪の令嬢に上戸彩、極貧で3人の子持ちに上地雄輔が出演。地位も価値観も正反対で、住む世界が違う2人のどたばたコメディーだ。
今人気絶頂の2人が主演している割に、どうやらスタート直後に比べてこのところ視聴率的に苦戦しているようである。
ところで、このドラマを見るたびにANBで放送していた深田恭子の「富豪刑事」を思い出す。
こちらも想像を絶する大富豪の令嬢がこともあろうに刑事になり、祖父の金を惜しげもなく使って事件を解決するというものだ。
どちらも大富豪の令嬢を主人公にしたドラマなのだが、その面白さについては「富豪刑事」に軍配を上げたい。
その理由の最大のものは「セレブ…」の金持ち振りが、私たち貧乏人にも想像できる範囲だからということではないだろうか。
上戸演ずる美田園アリスのわがまま振りに対して、深きょんの神戸美和子の天然ボケ振りと礼儀正しい言葉遣いをするところからして私たちの想像の外にあるではありませんか。
「たった○億円ぽっちのために人を殺すなんて…」という決まり文句も悔しいけれど脱帽。
何より記憶に残っている名台詞がある。
聞き込みに行った先で相手から「森の中にお家があるなんていいわね~」といわれて真顔で応えた言葉。
「森の中に家があるのではなく、家の中に森があるんです」
こんな洒落た台詞は「セレブ…」には出てこない。
そうした台詞から美田園アリスからは成金的なイメージが感じられてしまう。
ストーリー展開にも同様のことがいえて、先の展開が読めてしまうのだ。
「富豪刑事」は筒井康隆の原作で、「セレブ…」は原作がないようだ。
原作がある作品だからそのキャラクターのバックボーンに重みがあるということなのだろうか。
同じようなことが、同じANBのドラマ「おみやさん」で櫻井淳子が演じる七尾洋子にもいえる。
このドラマは石ノ森章太郎の原作である。
だから、七尾洋子のキャラクター付けがしっかりしているのだ。
だから視ていて安心できる。
以前はテレビドラマなど見ることはなかったが、最近は良く見るようになった。
ガッカリするものが多いけれど、よく視てみるといろいろと面白みが感じられるものもあるんだな。
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